アイドル イズ デッド ~ゾンビランドサガ 感想

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アニメ

 はい、めちゃくちゃ色んな人がタイトルにしそうなブログのエントリーになってしましました。安直ですね。というわけで、そろそろ最終回を迎えるゾンビランドサガについて書いてみようかと思います。今回はアイドルものとしてゾンビランドサガについてみていきます。個人的にアイドルものってちょっと苦手なのですが、ゾンビランドサガは楽しく見れた理由も紐解ければと考えてます。

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複雑化したアイドルという存在

 まずはタイトル回収ということで、現実のアイドル事情を鑑みながらゾンビランドサガについて考えましょう。これは私感ですが、昔のAKB旋風以降、アイドルで時代の中で一番という存在がなかなかいない気がします。アイドル自体の裾野が広がり、今はなんかこれがキテるんだって言う感覚があんまりありません。というか昔はテレビをみんな見ているから、テレビで人気なアイドルがトップアイドルということになっていたのかもですが、テレビを観る時間もだいぶ減って人も増え、そこの共通解自体なくなってしまいました。僕ももうテレビほとんど見ないし。というのならばもうトップアイドルという存在は失われてしまった、死んでしまったとも言えるのではないだろうか。

 だからトップアイドルと言う存在がいなくなってしまった現在に昔のトップアイドルたちがゾンビとなって蘇ってくるのはなかなか象徴的だなぁと思ってしまいます。志半ばで死んだ昭和・平成のアイドル、天才子役に伝説の花魁、暴走族。それらをゾンビとして復活させアイドルとして再びトップを目指すというのは、爆発的に多いアイドルの中でもありえないエクストリームさで魅力的です。

アイドルアニメとしてのゾンビランドサガ

 ではアニメという文脈でのアイドル存在について考えていくとどうなるでしょうか。

 古来よりアイドルアニメというのは、キャラクターへの個性付けということが重要なファクターとして存在していましす。アイドルマスターもラブライブも多くのアイドルを作中に登場させ、各キャラクターの個性的なキャラ付けをすることで集団内での存在に安定感をもたせています。

 とくにソーシャルゲームとアイドルコンテンツが結びつき、アニメも制作されるようになってくると、アイドルの量がどんどん増え、アイドルのキャラ造形も特徴つけるためにやや過剰気味に感じるようになってきました。特にラブライブのキャラ付けは二次創作の影響もあってかすごく癖が強いように感じます。

 これに対するゾンビランドサガの回答がキャラクターをゾンビというファンタジー的な存在にしてしまったということでした。各キャラクターが一回死んでいるため、前世についてどんなキャラ付けすることができるし、それがどんなキャラでも大きな違和感がありません。そんでもってゾンビになっているのだから、もうキャラ属性のごった煮です。しかしゾンビという土台のおかげでそんな属性のごった煮も割とすんなりと受け入れられます。また、キャラクターの掘り下げも各話で行っているので、すごく魅力的に見えくる。(ちょっと掘り下げられていないキャラも現段階はいますが…。)

 というわけで過剰なキャラ設定には過剰な世界観で対抗しようとしたゾンビランドサガ。その2つがいい具合にバランスをとっているのがなかなか良いなぁと、そしてその世界観が世代間のアイドル観の違いといった普通のアイドルアニメではありえない話を生み出していて楽しいなと思います。

 個人的には既存のアニメのキャラ付けの方法がどんどん過剰な方向にいくのが、アイドルの存在をより遠く感じさせて、すごく苦手だった。(世界観はできるだけ現実に寄り添っていることの齟齬があるため)しかし、ファンタジーって土台でアイドルしてくれるので、その点のノイズがなかったのが自分的にすごく良かったんですよね。

また、記憶喪失のさくらが中心となっていたのもすごく見やすかった。彼女に、生前の記憶(キャラ)が存在しなかったことで、前向きにアイドル活動に頑張る女の子として描けたし、他のキャラクターの強い個性を中和してくれていました。そして何も知らないということで視聴者と同じ目線だったのも馴染みやすかった。

 ここまで振り返るとゾンビランドサガはアイドルアニメのあるあるをどうやって見る側にわかりやすく腑に落ちやすくするのかってことが良く考えられて作られていることが良くわかります。

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最後に

 ここまではアイドルとゾンビランドサガというテーマで書きましたが、ここからは本当に個人的な感想。

 とにかく最終話には、たえの件やゆうぎりの過去などといった部分も触れられればいいなと思うし、フランシュシュが最終的にどんなライブをするのかが楽しみです。

 これまでずっと一人よがりな努力をしてきた、さくらが仲間と一緒に歩むことでこれまでの自分の運命的なものから逃れることができるのか、吹っ切ることができればいいなとすごく思います。

 ただゾンビもののテーマとして、逆にずっとこの世に存在し続けるという問題にはどう向き合うのだろうか。ずっと同じ格好でアイドルなんてできるわけもないし、特にリリィは疑われるでしょう。となると、どこかで自分の願いを叶えて成仏ってこともあるかもしれませんが。(それなんてAngel Beats!)

とはいえゾンビランドサガもっと単純に全国狙うんじゃいって感じの俺達の戦いはこれからだエンドでもいいと思うですよね。それぐらいのパワーが有り余る感じでも楽しければいいと思います。

コメント

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