FGO2部3章『人智統合真国 シン 紅の月下美人』感想

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アニメ

今回はFGOの新しい章『人智統合真国 シン 紅の月下美人』の感想について書こうかと思います。

第三章でとても印象的だったのが、完成された異聞帯だったということ。始皇帝が全地球を支配した世界。それはどこまでも中央集権化し、権力を始皇帝というスパコンに集約していった国でした。

科学技術における思想

そのように中央集権化した異聞帯の秦は科学技術も汎人類史とは異なり、技術自体も皇帝が独占するものになります。一人が使えればいいから、無限にリソースを注げるし、軽量化小規模化をしなくても良い。

しかしこの事自体が異聞帯の行き詰まりを表していることになるわけです。一人がどんなに力を持っていてもそこには限界があって、だからこそ行き詰まりになってしまった。もちろんその世界が悪意によって生まれた世界じゃない。世界が平和であれと願った結果に生まれた国で、もちろんそう考えた結果の解としての異聞帯になった。

ここに対比としてスマートフォンが出てくるのがとても象徴的でした。異聞帯に比べて争いもなくなっていない汎人類史であるが、それでも一人一人に通信機器が行き渡り、知識を得ることができ、複合知でまだ発展する可能性がある。だから汎人類史はまだ編纂事象でいられている。このことがスマホひとつで端的に現れていてすごく良かった。

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「人」としての始皇帝

これまで獣としての雷帝、神としてのスカディが敵として立ちはだかった。それはおおよそ理解しがたい思想を持ち合わせていたが、今回の始皇帝は最後まで「人」として君臨していました。故にその思想は主人公たちにも理解できるものであるし、その思想を打倒するにはそれ相応の思想を持って戦わないといけませんでした。

この異聞帯を倒さなきゃいけないという理由をしっかり持てたことがこのシナリオのすごく良かったところだと思います。汎人類史が残らなければ、どちらにせよこの行き詰まった世界ではなんの成長もせず、人々も飼いならされた家畜と変わらない存在で本当に良いのかという問いかけがシナリオの全編を貫かれていました

そして「人」の姿となった始皇帝と真っ向勝負をして異聞帯の行く末を決めるというのはすごく高まる場面で、納得感があふれる幕引きでした。最後に詩を学んだ少年と始皇帝がともに滅びるまでいる姿もとても美しく余韻まで味わい尽くせる、そんなシナリオでした。

登場サーヴァントたちについて

項羽と虞美人の二人の再解釈というのもすごく面白かったのですが、自分は秦良玉にとても惹かれました。なぜなのか。それは彼女は異聞帯のサーヴァントらしいだったからでした。彼女は始皇帝のもたらす完全な平和をなによりも大事にしていました。戦争がなく豊かな世界。これを一番大事であることはなにも間違ったことではありません。この思想を貫くキャラクターがいることで汎人類史側としても真剣にぶつかって倒すしかないという感情が生まれてきます。そういう意味でシナリオですごくいい役割のキャラだったと思うのです。結局ガチャじゃ引けなかったけど…。

韓信

もう一人が韓信です。彼は戦の天才。始皇帝が地球を統一したあとでは不要なはずの存在です。おそらく彼は彼が活躍すればするほど自分が不要になるという自覚がありながら、始皇帝の軍を指揮して戦っていたのかと思うとなんだかエモいし、それよりも地球を統一する戦いに興奮を覚えてしまっていたのだろうなってことも想像できて、彼らしくて素敵だなぁと感じます。ガチャで星3で引きやすいといいなぁ

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最後に

FGOのシナリオは毎回どんな世界なのかということを楽しませてくれるので、そういうこのとき歴史が変わっていればみたいなIFが一杯見れるのが楽しいです。(だいぶ荒唐無稽だけど)

次の章が一体どんな話になるのかいまから楽しみです。

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