ラジオが物語になる瞬間 ガルラジの余白を埋めたくなるまで

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ガルラジ

 さて 今回もまたガルラジの話題になってしまうわけである。というかある記事を読んだのでそれからさらに発展させていろいろ考えてみようと考えている。(最後まで書いてみたらあんまり発展とかの話にはならなかったかもしれない…)

というわけでまずはその記事をシェアしようと思う。

さてこの文章の中でガルラジは二人称であるとされている。

 このラジオが二人称であることは私も同意だ。ただ、この作品?はこの視点だけにとどまっていないと私は思う。

 ラジオを重ねるたびに微妙に触れられるそれぞれのキャラクターの関係性の進行や、キャラクターの裏側の露見。そしてつぶやきによるそれぞれのやり取りの一端の覗き見。

 これらは二人称のラジオという側面から外れ、三人称的に物語を織り成していく。そうガルラジ世界に内包されている物語を私たちは三人称のある種メタ的立ち位置で楽しんでいるのだ。

 ガルラジはただリスナーとしてでなく、いろんなレイヤーで楽しむことができるようになっているのではないか。

 これは自分がガルラジを初めて触れてから、深みにはまっていく過程を振り替える中で感じることだ。ちょっと自分語りになってしまうが、勘弁いただきたい。

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ラジオの総体を物語として楽しむということ

 まず、ガルラジを初めて聞いたときに感じたことは上のブログみたいな違和感というか、キャラクターが直接にリスナーに語りかけたりする面白さだったりした。この辺は前のブログにも書いてる

 しかし4回ぐらいから様子が変わってくる。それはラジオという同じコーナーを毎回繰り返すという日常性からの逸脱だ。とくに富士川がわかりやすいと思うので例に挙げてみよう。

 チーム富士川の4回友達と言われた年魚市すずの様子が普段とはおかしくなり、進行ができなくなる。5回は代わりに白糸結がパーソナリティとして進行するが、途中でアユチが復活という展開を迎えグループの絆が深まった。そして6回は金明さんの過去に触れながら三人の友人としての関係性がやっとスタートラインに立つ。そんな終わりを迎えったわけだ。

 ラジオ6回を経てラジオをきっかけにチームの友情関係が生まれていく物語が展開されていたわけである。そしてその物語はラジオだけではなく、それぞれのキャラクターが公式アプリ内で行っているつぶやきにおいても展開されている。

ラジオの裏側にある膨大な余白、手掛かりとしてのつぶやき

 物語はラジオにおいてのみ進んでいるのではない。彼女たちの世界ではラジオ以外の場でも彼女たちの関係性が進んでいるのだ。そして私たちはそれを伺い知ることは直接できないが、その物語が確かに進行していることを知る。それがつぶやきだ。キャラクターがツイッターのように発信するつぶやきによって彼女たちがラジオ放送していない間にどんなことをしているのかという想像を掻き立てるわけだ。まぁ次回のラジオでつぶやきの内容が回収されることも多々あるが。

 ガルラジをただ聞いている段階から進むと、この空白であったりする部分に思いをはせることが多くなった。ラジオをしていない間のキャラクターはどんなことをしているのだろうか。それを直接すべて描かないことがガルラジの魅力を高め、さらに物語や世界への没入度をググっと高めていく。

キャラの心に触れる場としての小説

 そんな風に世界への没入度が高まった中、ガルラジの小説を読む。

 この小説は地の分でキャラクターとしての心情や考えていることが表現されている箇所もあり、ところどころ一人称的になっている。そうキャラの内面に直接リスナーが触れる瞬間なのだ。

 そしてキャラの心に少し触れることでラジオの発言やつぶやきなどのバックボーンみたいなものをちょっと理解する。この理解はひどく一方的である種傲慢なものなのだけど、理解することでリスナーとラジオパーソナリティを飛び越えた、特殊な関係性になる。こうなるともう相当な深みまできたと言えよう。

 ラジオからちょっと覗いていたキャラクターの内面をそれ以外の媒体で少しずつ理解が補完され、大きな余白は少しずついろんな想像へとつながっていく。気づいたら彼女たちのラジオでは見せない姿はどうなのかってことを考えてしまうぐらいにはキャラクターへの愛着が生まれていた。

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まとめ

 というわけで長々書いてきたが、まとめるとガルラジの楽しみ方として 

1.キャラクターラジオとしての面白さ

2.ラジオから物語が紡がれる面白さ

3.キャラを理解し、自分で余白を想像する楽しさ

という三つのレイヤーに分けて楽しめると思う。

まぁ3が行きすぎてこんな限界ツイートをするようになるわけですが。

ともかくガルラジはいろんな楽しみ方ができる作品。もう終わる直前ですが、今この体験ができるのは貴重だと思う。

リアルタイムで進むコンテンツが面白くて、それを一緒に追っかけて見てられるってとっても幸せなことだなって思います。

みんなガルラジを聞こう。そして読もう。

コメント

  1. […] ラジオが物語になる瞬間 ガルラジの余白を埋めたくなるまで さて 今回もまたガルラジの話題になってしまうわけである。というかある記事を読んだのでそれからさらに発展させてい […]

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